こんにちは。魔法洋菓子店ソルシエです。
今回はサクサクのタルト生地にカスタードクリームと苺をトッピングしたいちごタルトの作り方をご紹介します。
100均のタルト型を使って、初めての方でも本格的なタルトを作ることができます。
電子レンジで数分加熱するだけで作れるカスタードクリームのレシピも必見です!
先に全体の流れを見てみたい方のために、全工程を6分40秒にまとめたyoutube動画もご用意しました。
このページでは1台分の作り方をご紹介していますが、動画は2台分のため一部材料の量や加熱時間が異なります。
目次 閉じる
いちごタルトの材料
まずはいちごタルトの材料から。全てスーパーやダイソー(100均)などで揃います。

いちごタルトは、5つのパーツで構成されます。
- タルト生地
- アーモンドクリーム
- カスタードクリーム
- トッピングの苺
- ナパージュ(つや出し)
それぞれのパーツごとに材料をご紹介します。
「粉砂糖」「グラニュー糖」などパティシエ推奨の砂糖を記載していますが、全て「上白糖」などに置き換えても美味しく作れます。
材料① タルト生地
タルトの土台となるシート状のパーツです。

材 料 名 | 分 量 |
---|---|
無塩バター | 63 g |
粉砂糖※ | 38 g |
アーモンドパウダー | 13 g |
塩 | 0.5 g |
全卵 | 25 g (Mサイズ 1/2個) |
薄力粉 | 115 g |
※上白糖などでも代用可能
材料② アーモンドクリーム
タルトを焼く前に敷き詰めるペースト状のパーツです。

材 料 名 | 分 量 |
---|---|
無塩バター | 50 g |
グラニュー糖※ | 50 g |
アーモンドパウダー | 50 g |
塩 | ひとつまみ |
全卵 | 50 g(Mサイズ 1個) |
※上白糖などでも代用可能
材料③ カスタードクリーム
焼き上がったタルトの上面に塗るクリーム状のパーツです。

材 料 名 | 分 量 |
---|---|
牛乳 | 100 g |
卵黄 | 20 g(Mサイズ 1個) |
グラニュー糖※ | 16 g |
小麦粉 | 10 g |
片栗粉 | 10 g |
塩 | 軽くひとつまみ |
バニラエッセンス | 10 滴程度 |
材料④ トッピングの苺
タルト台に載せる苺です。
苺は他のフルーツに置き換えることもできます。キウイフルーツタルトやブルーベリータルトに仕上げても美味しいですよ。
材 料 名 | 分 量 |
---|---|
苺 | 1パック~2パック |
種まで赤く色づいた苺を選ぶのがポイントです
材料⑤ ナパージュ(つや出し)
乾燥を防ぎながら見た目も美しくする液状~ゲル状のパーツです。

使う量も少ないので、今回は市販のゼリーを溶かして使用します。
ゼリーの種類はグレープフルーツなどの柑橘系がおすすめです。
材 料 名 | 分 量 |
---|---|
市販のゼリー | 1 個 |
いちごタルトの作り方
作業に入るまえに全体の工程を確認しておきましょう。
以下のような流れで作業を進めます。
では、ステップバイステップで一緒に作っていきましょう。
タルト台の仕込み① - タルト生地
常温に戻した無塩バター 63gをボウルに入れ、軽く混ぜてマヨネーズより少し固いくらいの状態にしておきます。

温度の目安は24~25℃程度
次に粉砂糖 38gを入れ、全体が馴染むまで混ぜます(白っぽくなるまで混ぜなくて大丈夫です)。


次に、アーモンドパウダー 13gを加えて均一になるように混ぜます。


別のボウルに全卵 1/2個と塩 0.5gを入れ合わせます。


先ほどの生地に溶いた卵を2回に分けて加え、均一になるまで混ぜます。


次に、ふるった薄力粉 115gを加え、ゴムベラを使って切るように混ぜます。
粉っぽさが無くなったら生地の完成です。


でき上がった生地はラップに包み、薄く伸ばして冷蔵庫で1~3時間寝かせます。


一晩寝かせても大丈夫です。生地をしっかり休ませることで扱いやすい生地になります。
十分に冷えた生地を取り出したら、軽く打ち粉をして準備しましょう。

生地をベーキングシートで挟み、両端にプラスチック定規を置いて麺棒で伸ばしていきます。
厚さの目安は約3mm。


伸ばした生地を冷蔵庫で10~15分ほど冷やすと、タルト皿に敷き込みやすくなります。
生地をタルト皿に敷き込む前に、タルト皿の約1.5倍ほどのサイズにカットしておくと作業がしやすいです。

タルト皿に生地をのせたら、底の角(すみ)にしっかり押し込んでなじませましょう。

側面は指で優しく押さえながら、溝に合わせて整えます。

はみ出た余分な生地は、外側に広げるように押さえて取り除いておきます。

余分な生地を取り除いたら、フォークなどで生地の底全体に穴を開けておきましょう。

タルト生地の底に穴を開けることで、焼き上げ中に底が膨らむのを防ぎます
タルト台の仕込み② - アーモンドクリーム
ボウルに常温に戻した無塩バター 50gを入れ、タルト生地と同様に軽く混ぜます。

柔らかくなったバターにグラニュー糖50gを加えて、全体がやや白っぽくなるまで混ぜます。


全卵 50gに塩 ひとつまみを加えて溶いたものを、生地に3~4回に分けて混ぜ合わせます。

この段階では卵と生地が分離しやすいので、完全に混ざっていなくても大丈夫です
最後にアーモンドパウダー50gを加えて混ぜ合わせれば、アーモンドクリームの完成です。
なめらかな生地にするため、アーモンドパウダーが見えなくなるまでしっかり混ぜておきましょう。


完成したアーモンドクリームを全量、タルト生地に敷き詰めます。
表面を軽くならすことで焼き上がりが美しくなります。

オーブンでタルトを焼く
170℃に予熱したオーブンでタルトを40分間加熱します。

焼きが足りないと感じたら追加で5分づつ延長加熱を行ってください。
最後にタルトを型から外して底面もチェックしておくと安心です。

オーブンを始めて使用する方のために、手順をご説明します。
メニューから「オーブン(予熱あり)」を選択し、温度を「170℃」にセットし予熱を開始します
予熱完了の音が鳴ったらオーブンを開け、タルト型を載せた鉄板を差し込みます。
差し込み口が2段の場合、特に指定がなければ上段でも下段でも大丈夫です。
焼き時間は、オーブンの種類や季節(気温)によって変わります。
40分経ったらタルト上面の焼色を確認し、焼きが足りないと感じたら5分づつ延長加熱を行ってください。
メーカーによって表記は異なります。詳しくは取り扱い説明書などでご確認ください。
カスタードクリームを作る
ボウルに卵黄 1個、グラニュー糖 16g、塩 軽くひとつまみを入れ、少し白っぽくなるまで優しくすり合わせます。


次に、薄力粉 10gと片栗粉 10gを加え、ダマがなくなるまでしっかり混ぜてなめらかな状態にします。
※薄力粉はふるわなくて大丈夫です。


別のボウルに牛乳 100gとバニラエッセンス 10滴を合わせバニラミルクを作ります。
軽くラップをしたら、600Wのレンジで1分加熱します。

温めたバニラミルクを2回に分けて、卵黄の生地加えます。


次に、600W の電子レンジで10秒加熱を3回繰り返します。
1回毎にボウルを取り出し、ホイッパーでしっかり混ぜてください。
写真のようにもたっとした感じになればカスタードクリームの出来上がりです。

思った通りの硬さにならない時は5秒づつ追加で加熱しましょう
トッピング
カスタードクリームがまだ温かいうちにタルト台へスプーンで塗り拡げます。
カスタードクリームが冷めて硬くなってしまったら、再度温めてから塗りましょう。

カスタードクリームは温かい状態で塗り拡げることできれいに仕上げることができます
塗り拡げたカスタードクリームが人肌の温度にまで冷めたら苺を埋め込むように載せていきます。
苺は軽く水洗いをし、ヘタを指で千切ってからペーパータオルで水気をしっかりとってください。

苺のヘタは包丁で切ると水分がでてクリームの上ですべってズレやすくなるため、指でちぎりましょう
全ての苺をバランスよく飾ったら、冷蔵庫で1~2時間冷やします。

仕上げ(ナパージュ)
最後に、苺の表面にナパージュ(艶出し)を塗って仕上げましょう。
今回は市販のゼリーを溶かしてナパージュを作ります。
ゼリーをボウルに移したら、600Wの電子レンジで2~3分加熱して完全に溶かします。

果肉入りのゼリーの場合は果肉をザルでこし取って使用します。

次に、ナパージュを塗っていきます。
ナパージュが熱すぎると苺が変色してしまうため、表面に少し膜が張り始めるまで冷ましてから塗りましょう。

苺のすき間もナパージュで埋めるようにすると、カットするとき苺がズレにくくなります
仕上げにお好みでミントなどで色を添えれば、ケーキ屋さんのようないちごタルトの出来上がりです。

魔女のひとさじQ&A
最後に、みなさまから寄せられるお菓子作りの小さな疑問にお答えします。
Q1.アーモンドパウダーは絶対に必要?小麦粉で代用できる?
残念ながら、全てを小麦粉に置き換えることはできません。
アーモンドパウダーには、サクッともろく崩れるような食感を与える役割があります。
アーモンドパウダーを使用するタルト生地とアーモンドクリームのうち、タルト生地はもともと硬い食感のパーツですので全て小麦粉に置き換えることも可能です。
ですが、アーモンドクリームを全て小麦粉に置き換えてしまうと小麦粉のグルテンの働きが強すぎて全体がクッキーのように硬くなってしまうのです。
そのため、タルトを作る場合はアーモンドパウダーを利用することをおすすめします。
Q2.作ったタルトは何日持つ?
タルト生地のサクサク感は時間経過とともに失われていきますので、作った当日か、遅くとも翌日にはお召し上がり頂くことをおすすめします。
もし、お召し上がりの当日までに日にちがある場合は、苺やクリームを乗せる前のタルト台の状態で保存するのがベストです。
焼き上げたタルト台をラップで丁寧に包み、ジッパー付きの保存袋などに入れて冷凍保存すれば約1ヶ月間美味しく保存することができます。
お召し上がりになる前日に冷蔵庫で解凍し、クリームやフルーツを飾れば、出来立てに近い美味しさが楽しめます。
Q3.余ったタルト生地は何かに使えないの?
余ったタルト生地でクッキーを作ることができます。
生地を5mmほどの厚さに均一に伸ばし、100均などで販売しているクッキー抜き型で抜き、クッキングシートに並べて160℃に予熱したオーブンで30~40分焼き上げます。
ご家庭のオーブンによって焼き加減が異なりますので、焼色を見ながら調整するのが美味しく仕上げるコツです。
タルト生地はバターを豊富に含んでいるので、リッチな味わいのサブレとして楽しめます。
Q4.苺以外のフルーツでも作れる?
もちろん、今回ご紹介した苺以外にもブルーベリー、キウイ、オレンジ、桃などお好みのフルーツでアレンジが可能です。
注意点としては、メロンなど水分の多いフルーツはキッチンペーパーでしっかり水気を拭き取ってトッピングしてください。
ぜひ、旬の果物をたっぷり使って季節ごとのフルーツタルト作りを楽しんでください。